姪っ子 | 晴海22歳の闘病日記 ~死ぬまで生きた~

姪っ子

上の姉には女の子がいて
もうじき二歳になります。
この前、姉夫婦が姪っ子を連れて
お見舞いに来てくれました。
小さい子を病院に連れてくるのは
あまりよくないことなので
もしかするともう会う機会は
ないかもしれないですね。

二歳のこどもには
何もかもが珍しい世界のようで
ずっと病室ではしゃいでいました。
ベッドの柵をよじのぼろうとしたり
カーテンに隠れたり
持ってきた人形で、
僕にも遊べと言ってきたり、
挙げるときりがありません。

二歳のパワーはとてもすごくて
僕は元気を少し分けてもらったみたいな
気分になりました。

得意げに紙パックのジュースを
飲んでいた姪っ子は
ふとストローから口を離して
僕のほうに差し出しました。

正直言って僕はもうずっと食欲がなくて
物を食べるのが億劫でたまらないので
一口だけお付き合いで飲みました。
姪っ子の手の温度と時間の経過で
もうとっくにぬるくなっていたのですけど
冷たくて甘くて、喉が気持ちよかったです。

最後にみんなで写真を撮りました。
姪っ子は僕のこともその日のことも
全部忘れてしまうのだろうけれども、
僕は忘れないつもりです。